FAQ よくある質問

【S-8520/8521】PWM方式とPWM/PFM切換え方式とのメリット/デメリットはどのように考えればいいでしょうか?

PWM式は、PWM/PFM切替式と違い、スイッチングの周波数が常に一定なので、外来ノイズの周波数が決まりフィルターを組み易い利点があります。

PWM/PFM切替式のほうは、中低負荷時の効率がPWM式より格段によくなる利点があります。下記に、PWM/PFM切替式S-8521B50とPWM式S-8520B50の効率データを添付しますので、参照ください。

【S-8520/8521】起動時、入力電源VINから大きなラッシュカレントが流れるが、対策方法は?

この IC の性能です。
この IC はソフトスタート回路を内蔵し、IC 内部の VREF 電圧を 0V から基準電圧値までゆっくり上昇させることで出力電圧をゆっくり立ち上げ、起動時のラッシュカレントを抑えています。しかし、降圧動作を開始した 瞬間は VREF 電圧及び VOUT 端子電圧は OV となり、この時出力電圧の正常な制御が行えないので、VREF 電圧がある程度の電圧を持つまで出力電圧の上昇を抑えます。このため、VREF がある電圧にて出力電圧が立ち上がり、 瞬間的に上昇し、この時ラッシュカレントが流れます。 対策案としては、下図のように TR2,3,R1~4,C1 を追加する方法があります。

基本動作としては、ON / OFF が LO → HI にて UVLO 回路で強制的に TR1 をオフしている期間、VIN から抵抗R 4 を介し CL をチャージすることで、ソフトスタートと同じ効果を出すものです。 C1,R1 で UVLO でのオフ時間になるよう設定し(マイコンで作れればもらう)、また R4 にて OUT 電圧上昇の傾きを ソフトスタートとつながるように決めます。( VIN 電圧で図 D,E,F の様に傾き変わるので注意が必要) 一定時間小信号 TR2 をオンし、これにより TR3 をオンさせ、( VIN – VOUT ) / R4 の電流を OUT に流し CL をチャージしてやることで、ラッシュカレントを減少させることができます

【S-8340/8341】S-8340A56で3.3Vから5.6V(100mA、Max.200mA)を作りますが、出力が短絡した場合に電流制限回路はどこまで有効でしょうか?

電流制限回路は外付けFETを発熱による破壊から守るためのものです。出力短絡においては外付けFETがオフしても外付けコイルとショットキーダイオードを介して入力から出力に電流パスがあるので、DC的に電流が流れてしまいます。
理想的に出力短絡した場合、S-8340は動作停止しスイッチングTrはオフします。コイルとショットキーダイオードに、ほぼ入力電圧分がかかり大電流が流れ許容損失を超えてしまうので、外付けコイルまたはショットキーダイオードが熱破壊します。

ただし現実的には、

  • 入力電源抵抗
  • コイル直列抵抗
  • ダイオード抵抗
  • 出力短絡抵抗(接触抵抗や配線抵抗等)

が存在し、この抵抗分の比率で各素子にかかる電圧(損失)が変わり、一番弱い素子が熱破壊します。

熱破壊防止にはフューズ等による保護が必要です。

【S-8357】S-8357Bを使用した昇圧回路にて出力に peak to peak で100mV以上のリップルが発生します。何とかしたいがなんらかの手段がありますか?

考えられる方法は、以下です。

①出力容量の値を大きくする(Cout)。
②S-8357N(600kHz品)を使用する。
③SWRの後にLCフィルタを挿入する→Ioutmax500mAよりDCR数十mΩのコイルが必要ですのでコストアップとなります。

【S-8355/56/57/58】S-8355/56およびS-8357/8のVDD分離タイプ(E,J,G,P)のEXT端子の出力振幅は?

EXT出力振幅は、GNDからS-8355~8シリーズの内部回路の電源電圧までとなります。

ノーマルタイプ(S-8357/8のB,h,F,Nシリーズ)は、内部回路の電源がVDD端子として出ていますので、EXT出力振幅はGND~VDDとなり、例えばVDD端子にVIN電圧を引加すれば、EXT出力振幅はGND~VINとなります。

【S-8355/56/57/58】データシート記載の出力電圧調整回路において、パワーオフ時に出力を GND にディスチャージしたいが方法は?

① パワーオン時、入力電源から流れるラッシュカレントが問題とならない場合

パワーオフ時、VINからSWRを切り離します。
パワーオフ時はTR2がオフするので、TR3をオンし COUT を RC でディスチャージします。

② パワーオン時、入力電源から流れるラッシュカレントが問題となる場合

パワーオフ時、IC の VDD 及び外付け抵抗の GND 側を切り離します。
パワーオフ時はTr3,4がオフするので、Tr5をオンし Cout2 を RC でディスチャージします。
パワーオン正論理と負論理の2つの入力が必要となります。
また、外付け部品点数も図1より Tr が2個,容量が1個多くなります。

【S-8353/54/55/56/57/58】S-8353/54/57/58のソフトスタートのメカニズムについて教えて下さい。

ソフトスタート機能は、昇圧動作起動時に出力電圧のオーバーシュート防止と、上昇時のラッシュカレントの抑制を目的に付加されます。ソフトスタートの方式として本ICは、基準電圧をゆっくり立ち上げる方式を採用しています。

下記にS-8357B30でのソフトスタート時を示します。測定回路内の基準電圧VREFをOVからゆっくり立ち上げることで、出力電圧VOUTをゆっくり立ち上げています。立ち上げ時間は発振周波数毎にIC内部で規定されています。[波型グラフの中の点線のVrefは、基準電圧VREFを出力電圧VOUTレベルに換算した値(Vref=VREF×(R1+R2)÷R2)]

電源投入直後、VOUTがVIN近くまで上昇するのは、測定回路のL,SDを介しVINからVOUTに電流を供給するためです。

【S-8353/54/55/56/57/58】スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)のソフトスタートの種類について教えて下さい。

ソフトスタート機能は、昇圧動作起動時に出力電圧のオーバーシュート防止と、上昇時のラッシュカレントの抑制を目的に付加されます。ソフトスタートの方式としては、

① スイッチ電流に電流制限を設ける。
② 基準電圧をゆっくり立ち上げる(S-8353/54/57/58)
③ 立ち上げ時オンデューティを制限する

等があります。

S-8353/54/55/56/57/58は、②の方式を採用しています。

【S-8355/56/57/58】-5Vの入力で+5Vの出力を得る方法はあるでしょうか?(出力電流20mA)

S-8357Eを使用して可能です。ただし、入力電圧が5V固定であることが条件となります。
図1は正電圧を負電圧にするための回路例です。

負電圧をに正電圧するためには、図1の逆の事をやる必要があります。

S-8357Eを使用し、図2のような構成が可能ですが、負電圧基準に正電圧を設定しなければなりません。
出力電圧=S-8357Eの設定電圧–|入力電圧|となるので、S-8357E設定電圧が10Vとなるよう抵抗の設定が必要です。このために入力電圧を固定する必要があります。

【S-8353/54】S-8353D反転型出力回路にて、VDD端子をトランジスタでON/OFFさせた場合、VDDをOFFした時に電池側よりS-8353Dに流れこむ電流はあるでしょうか?

リーク電流以外はありません。VDD端子オープンにてIC消費電流よりVDD=VSSとなり、CONT=オープンとなります。VOUT→VDDに寄生ダイオードを介し数MΩのルートはありますが、VOUT<VDDの電圧関係よりVDD端子には流れ込みません。

【S-8353/54】S-8354A50MCでの標準回路の構成にて動作させたとき、出力側の電圧 Vout が 5V ある状態で、入力側電圧 Vin が 0V となっても IC は大丈夫か?

問題ありません。
S-8353/54シリーズではICの電源はVout側からとっているため、基本的にVin電圧が変化してもICに直接影響するものではありません。

<参考>
S-8353DおよびS-8354DはICの電源端子VDDを持っているので、VDD分離型と呼んでいます。これらのICにおいてはVoutからVDDへの順方向のダイオードは付いてないので、ご質問の状況になった場合でもICは大丈夫です。

【S-8351/8352】軽負荷時に音がします。チーとかビュイーという感じの音を消す方法は?

まず、スイッチング周波数が可聴周波数以上になるようコイルのL値を大きくする方法(22µH~1mH)があります。
ただし、L値を大きくするとこのスイッチングレギュレータから取れる最大負荷電流が減少しますので、注意が必要です。

上記の対策でだめなら、音鳴りの小さくなる、以下のコイルに変えるしかありません。

  • 電流容量の大きなものを使う
  • 開磁タイプを使う

尚、コイル鳴りは磁界の変化によりフェライトが収縮することで起き、特にコイルと基板の共鳴により増幅されので、コイル実装の工夫でもコイル鳴りを小さくできます。

【スイッチングレギュレータ】電子ボリュームは8ビットの分解能があると記されていますが、実際に動作させるとフルに8ビットの分解能はないようです。どのように理解すれば良いでしょうか?

直線性誤差の考え方

仕様における直線性誤差の定義には3種類あり、理解しづらいです。ここでは、3種類をそれぞれ分け説明します。

①電子ボリュームデータが0~237まででのSPEC

電子ボリュームデータ=0のときの出力電圧実測値と、電子ボリュームデータ=127のときの出力電圧実測値を直線でむすび、電子ボリュームデータが0~127のあるビットにおける測定値と出力計算値との差である直線性誤差。この条件でのSPECは、±23.5mVです。

②電子ボリュームデータが128~255まででのSPEC

電子ボリュームデータ=128のときの出力電圧実測値と、電子ボリュームデータ=255のときの出力電圧実測値を直線でむすび、電子ボリュームデータが128~255のあるビットにおける測定値と出力計算値との差である直線性誤差。この条件でのSPECは、±23.5mVです。

③電子ボリュームデータが0~255まででのSPEC

電子ボリュームデータ=0のときの出力電圧実測値と、電子ボリュームデータ=255のときの出力電圧実測値を直線でむすび、電子ボリュームデータが0~255のあるビットにおける測定値と出力計算値との差である直線性誤差。この条件でのSPECは、±93.8mVです。

【スイッチングレギュレータ】負荷を大きくしても最大デューティー比 (MaxDuty) までデューティー比が大きくなりません。どうしてでしょうか?

動作モードが連続モードに入っているためと考えられます。連続モードに入る時の条件は、入力電圧と出力電圧で決まります。連続モードに入ってしまうと負荷が大きくなってもデューティ比は大きくなりません。

【スイッチングレギュレータ】スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)の出力電圧を下げる原因にはどんなものがあるでしょうか?

まず懸念されるのが、出力電流駆動能力ぎりぎりの設定であることが考えられます。VINが低いときに顕著であれば、可能性大です。これが原因であれば、外付けバイポーラTrのhFE(小)やベース抵抗Rb値(大)等が大きく効きます。その他、インダクタのL値(大)やスイッチングレギュレータの周波数(高)等も若干効いてきます。出力電流駆動能力が十分あるのに出力電流大で出力電圧が低下するのであれば、負荷安定度の特性自身の問題です。2つの原因が考えられます。

(1)基板パターン

出力電流が大きな領域での出力電圧の低下は、基板パターンによって大きく変わってくることがわかってます。よってますます基板パターン依存がないか調べる必要があります。

(2)出力容量

理想的な基板パターンだったとすると、次に考えられるのは出力容量です。出力容量が適切でないものを選んで使用すると、出力電流が大きな領域で出力電圧低下が顕著に出る場合があります。例えば出力容量を2個パラに増やして効果がでるようなら、この原因です。スイッチングレギュレータの制御は出力容量の特にESRに大きく影響されます。経験的に、出力電流大での出力電圧低下にはESRの小さな種類のタンタル電解コンデンサに変えたり、出力容量値を大きくすることで低下を抑える効果を得ることがわかってます。

【スイッチングレギュレータ】常時ICに出力電圧(今回は3.5v)より高い電圧(例10V程度)が印加されても問題無いでしょうか?

基本的に入力電圧(CONT端子)、出力電圧(VOUT端子)それぞれ9V以下の印加であれば、問題ありません。
ICの動作を保証する電圧範囲内ですから異常な電流が流れることはありません。

<参考>
絶対最大定格の11Vは、この電圧がICに印加(DC)されても破壊しないと言うものです。この時ICの動作を保証するものではありません。よって、11V印加では、異常な電流が流れたり、外付TRSがオン(EXT=VDD)する可能性がないとはいえません。

【スイッチングレギュレータ】出力電圧値を抵抗分割によって調整できない昇圧型スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)を無理に調整して使うとどうなりますか?

分割抵抗により通常の FET ではゲートチャージ電流が VOUT → EXT → FET ゲートに流れてしまい VOUT の電圧に影響してしまいます。お勧めできません。

【スイッチングレギュレータ】出力電圧値を抵抗分割によって調整できる エイブリックの昇圧型スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)はどれですか?

ABLICの昇圧型スイッチングレギュレータではスイッチングレギュレータ自体の電源端子を持っている製品であれば、出力電圧値を抵抗分割によって調整できます。具体的には次の通りです。

  • S8353 シリーズの D , J タイプ
  • S8354 シリーズの D , J タイプ
  • S8355 シリーズの全て
  • S8356 シリーズの全て
  • S8357 シリーズの E , J , G , P タイプ
  • S8358 シリーズの E , J , G , P タイプ
  • S8340 シリーズおよび S8341 シリーズ B , D タイプ

【スイッチングレギュレータ】Cin とCout にアルミ電解コンデンサは使えないでしょうか?

Cinは問題ありません。

出力コンデンサ(Cout)は,リップル電圧の平滑用のために、ESR(EquivalentSeriesResistance)の小さな,大容量のコンデンサを選定してください。コンデンサ値は10µFmin.です。特に、低温特性やリーク電流特性等に優れたタンタル電解コンデンサの使用を推奨します。たとえば、ニチコン製のF93シリーズを推奨します。

Coutにアルミ電解コンデンサを用いた場合、使用条件や配線によって、誤動作する場合があります。

できるだけタンタル電解コンデンサをご使用下さい。アルミ電解コンを使用する場合は、データシートの注意事項にもありますように、リップル、スパイクノイズの影響を実機で評価してご使用ください。またアルミ電解コン使用においても、IC近傍のVOUT−VSS間に0.1uF程度のセラコンを付けることで誤動作回避できる場合もあります。

【スイッチングレギュレータ】反転型のスイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)はどれですか? スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)で負電圧はつくれますか?

負電圧専用のスイッチングレギュレータは現在ありません。しかし、昇圧型のスイッチングレギュレータを用いて、負電圧を出力することができます。

反転型スイッチングレギュレータの回路

ICへの電源はVDD端子から供給されますのでスタート回路は必要ありません。またVIN電圧は9V-|VCC電圧|以下としてください。

VCCが-2Vの時はS-8353D20MCを、-3Vの時はS-8353D30MCを、-5Vの時はS-8353D50MCを抵抗RA,RBなどで
VOUTをグランドに接続して御使用下さい。

外付け抵抗Rbは60Ω以上、REは6KΩ以下として下さい。またREは大きい程RE,Rbに流れる無効電流が少なくなり、効率が良くなりますが、反対に大き過ぎると外付けトランジスタTrのスイッチング損失が大となり逆に効率が悪化しますので、使用条件にて効率が大きくなるようREを選んでください。

【スイッチングレギュレータ】スイッチング電源回路に付加されるスイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)入力側の LC フィルタの役割や影響について説明してください。

LCフィルタには、スイッチング電源の電圧変動を迎える効果があります。スイッチングレギュレータのオン電流の変動に対してLCフィルタがない場合、電源には「電源の直列抵抗」×「オン電流」でのリップル電圧変動が発生します。LCフィルタが有る場合には、Lを介してCに変動の少ない電流で電荷を蓄え(Lには電流変動を抑える働きがあります。)、Cからスイッチングレギュレータのオン電流を供給することになり、電流のリップル電圧変動を抑えることができるのです。一方、次の点に注意しなければなりません。

  • スイッチングレギュレータに対する入力電圧(LCフィルタ後)は変動しやすくなります。
  • Lの等価直列抵抗値が大きい場合(数百mΩ以上)には、等価抵抗値と入力電流での発熱による効率ダウンがあるということ。
  • 等価直列抵抗とCによってRCフィルタを形成し、スイッチングレギュレータの入力電圧(LCフィルタ後)が、電源電圧(LCフィルタ前)により低下し、出力電流値が結果として減ってしまうこと。

【スイッチングレギュレータ】スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)のリップル電圧を小さくしたいのですが、外付け部品の選択をどうすれば良いでしょうか?

下表の「スイッチングレギュレータの主要特性と外付け部品の関係」を参照してください。

【スイッチングレギュレータ】スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)の効率を良くしたいのですが、外付け部品の選択をどうすれば良いでしょうか?

下表の「スイッチングレギュレータの主要特性と外付け部品の関係」を参照してください。

【スイッチングレギュレータ】スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)の出力電流値を多く取りたいのですが、外付け部品の選択をどうすれば良いでしょうか?

下表の「スイッチングレギュレータの主要特性と外付け部品の関係」を参照してください。

【スイッチングレギュレータ】スイッチングレギュレータ(DC-DCコンバータ)を使用した回路で、コイルに流れるピーク電流を下げるにはどうしたら良いでしょうか?

コイルのインダクタンス値を大きくし、スイッチング周波数を上げ、Iout 値を小さくします。ピーク電流値は、回路シュミレーションをして確認してみてください。

【スイッチングレギュレータ】高い効率を得るには?

以下の注意事項等をご確認ください。

  • 使用するコイルについては許容(定格最大)電流を調べ、コイルのピーク電流以上であることを確認してください。(許容電流以上となると磁気飽和を起こし効率が悪化します)
  • 外付けダイオードは、VF特性が小さく、ファーストリカバリー時間の早いものを選んでください。
  • 出力容量COUTの等価直列抵抗ESRは、効率に大きく影響するので小さいものを選んでください。
  • スイッチングトランジスタ外付けタイプは、ベース抵抗RB(EXT端子-外付けトランジスタベース間抵抗)の値によりオン抵抗値が変わり(RB大にて効率悪化)、効率に影響するので注意してください。またRB値が小さいと消費電流が大きくなり効率が悪くなるケースがあるので、注意が必要です。

【パッケージ】パッケージ裏面の放熱パッドの電位固定はどのようにしたらよいですか?
HSON(A), SNB(B), SON(B), PLP

裏面の放熱パッドは銀ペースト(導電性のペースト)を介してICチップ基板に接着されています。
そのため、放熱パッドの状態はICチップ基板電位と同じ、またはフローティングの状態で使用しなければなりません。

* 注意 電極としての使用はできません。

製品名 対象パッケージ名 放熱パッド電位
S-1131 6-pin HSON(A) VSS または オープン
S-1170 6-pin HSON(A) VSS または オープン
S-8355/56/57/58 6-pin SNB(B) VOUT(VDD分離タイプはVDD) または オープン
S-8821 6-pin SNB(B) VSS または オープン
S-8261 6-pin SNB(B) VDD または オープン
S-8242 6-pin SNB(B) VDD または オープン
S-8424A 8-pin SON(B) VSS または オープン
S-8425 8-pin SON(B) VSS または オープン
S-83M355/356 PLP-8B データシート参照

【パッケージ】製品寿命についてはどのように判定していますか?

定期的な信頼性試験において加速試験を行い、製品寿命に相当する時間試験し、製品の耐久性を判定しています。
加速試験には電圧加速、温度加速がありますが、ABLIC ではアレニウスモデルに基づく温度加速試験を行っています。
加速係数は、JEITA 規格 EIAJ ED-4701 に準拠し、以下の計算式により算出します。

(加速係数算出式) L = exp ( Ea / kT2 ) / exp ( Ea / kT1 )

L : 加速係数
Ea : 活性化エネルギー
k : ボルツマン係数
T2 : 実使用温度(絶対温度)
T : 加速試験温度(絶対温度)

具体的には以下の条件を代入しています。
活性化エネルギー 0.5 eV
ボルツマン係数 8.617 × 10 – 5 eV / K
実使用温度 40℃

上記の結果125℃の加速係数は、40℃のときの52倍となります。
したがって、
1000h → 5.9年に相当
2000h → 11.8年に相当

このように、125℃、2000時間の信頼性試験を行うことで、実使用温度での製品寿命を10年以上と判定しています。

【パッケージ】モールド樹脂にリンは使用されていますか?

無機リンについては、ABLIC製品においては使用されていません。
有機リンについては、樹脂硬化促進剤として一部のパッケージで使用されています。

【パッケージ】ラッシュカレントにより、瞬間的に許容損失を越えるときでも使用できますか?

許容損失は1秒当たりの平均電力となります。
ラッシュカレントなどで瞬間的に大電流が流れる場合でも、平均電力が許容損失値以内であれば使用可能です。

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